さきほどの説明でrootユーザーはスーパーユーザーであることを述べましたが、Windowsパソコンの
てっぺんにあるフォルダ(ドライブ)はC:\です。
同様にLinuxではフォルダのことをディレクトリとよび、てっぺんにあるディレクトリはルート
ディレクトリと呼ばれ / (スラッシュ)だけの名前無しのディレクトリの位置のことです。
少し歴史的な経緯を紹介しますと最初はUNIX(ユニックス)というOSが誕生し、UNIXの
ディレクトリ構成を参考にして作られたのがWindowsであると言われています。
最近のWindowsでは使用することはほどんど無い、コマンドだけで命令を実行するものに
MSDOSコマンドプロンプトというものがあります。
これも元はUNIXがコマンドのみで操作可能であったものを参考に作成されているという話も
あります。
最近のWindowsパソコンでは、コマンドのみで何かを行うということはありませんが、
Linuxはコマンドだけでいろいろなことを行うこと多いです。
もちろんWindowsのエクスプローラと同じように、Linuxにもマウスの操作だけで
簡単にディレクトリを移動したり、上にあがったり、下にさがったりするものも用意されています。
さきほど、Linuxのルートディレクトリは / であると紹介しましたが、このルートディレクトリは
すべてのファイルとディレクトリのルート(根源)です。
Linuxのコマンドにrmというコマンドがあります。さらにコマンドはオプションが使えるものがあり
* (アスタリスク)というものがあり、意味は「すべてを」と言う意味です。
スーパーユーザーであるrootユーザーで / のディレクトリで以下のコマンドを実行したらどうなると思いますか?
# rm *
このコマンドを実行したらLinuxに存在する全てのものが消えます。
Linuxコマンドは、ほぼすべてのコマンドで命令を実行しても、何の警告も表示されません。
Windowsのように「○○してもよいですか?」などどダイアログは表示されません。
Linuxを覚える時には、Virtual BOXのようなVMの中にLinuxをインストールして
みて失敗しながら覚えるのがオススメです。
Windowsパソコンに何の影響も実害も与えないからです。